テキヤの手伝いしてました87
ウチのテキヤ一家の忘年会で
みんなが集まり、旅館に泊まった
だが、私と佐藤さんが入った部屋には
ウチのテキヤ一家の分家の人達がいた
もちろん私達は、その分家の人達とは
初対面、お互い何も喋らず
気まずい雰囲気だけが過ぎて行った
[最悪だ、早くこの地獄の様なこの部屋から
出て行きたい]
と、私は心の底から願った
だが、佐藤さんは違った
あとで話を聞いたら、佐藤さんは
あの地獄の様な雰囲気がとても好きらしい
[佐藤さんは、あの地獄の様な雰囲気が好きなんですか?]
[凄く好きだね〜]
[あの雰囲気の何が好きなんですか?]
·[みんなが、あの地獄の様な雰囲気にひたすら
耐えているのを見るのが大好きなんだよ]
と、言って佐藤さんは笑った
私にはとても理解出来なかった。
つづく
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