テキヤの手伝いしてました

若い頃テキヤの手伝いをしていた頃の事を書こうと思います

テキヤの手伝いしてました13

祭りでタコ焼きのバイをしていると

[しまった]

と、佐藤さんが大声を出した

[どうしたんですか?]

と、私が言うと

[タコを忘れた]

と、佐藤さんが言った、タコ焼きを作るのにタコを忘れるなんてありえない

[佐藤さん、どうするんですか?]

と、私が聞くと、佐藤さんは少し考えた後に

[イカ焼きのイカを持って来い]

と、私に言った

[イカ焼きのイカを持って来てどうするんですか?]

と、私が言うと

[イカ焼きのイカをタコ焼きにいれる]

と、佐藤さんが言い始めた

[佐藤さん、バレますって]

と、私が言うと

[大丈夫、イカもタコも同じ]

と、佐藤さんが訳の分からない事を言いだした。


だがもうすぐ祭りも始まってしまう、グダグダ言ってもしょうがない、バレたらバレたで謝ればいい。


そうして前代未聞のイカの入ったタコ焼きを作る事になった。


祭りも始まって私達はイカの入ったタコ焼きを作り始めた、するとこれがまた売れに売れた。


[これ、結構イケるな、ウチの一家もイカの入ったタコ焼きを新商品として売り出したらいいのに]と、思った。


そして祭りも終わり、なんとかこの危機を乗り切った。


私は売れ残ったイカの入ったタコ焼きを食べてみたが結構美味かった。


つづく


こっちはイカではなくタコ社長